こんにちわ地球さん

どうにでもして〜!

コンビニ②

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大学生の頃、ローソンでバイトしていた。同僚も大学生ばかりで気が合って楽しかったし、クビになることもなかった。なぜだか余分に揚げてしまったからあげクンを仕方なく隠れて食べたりはしていたけど、真面目に働いた。

バイト仲間に1人、からあげクン揚げさせるには勿体無いレベルの美人がいて、なんで美人がからあげクン揚げてるのか聞いてみたら女優さんだった。しかも、10代の少女期に、聞けば誰でも知ってるような作品でメイン張ってるぐらいの本物の方で、今は仕事が小粒だけどまだまだこれから!と頑張っていた。その女優さんはとてもノリのいい方で、何系の女性かというと「本気で頼めばやらせてくれるかも知れない」系の素敵な女性だった。芸能人って夢を売る仕事だもんな。

僕は夜勤シフトだった。隣のビルにロシアンパブが入っていて、そこの女性たちが夜中になると仕事終わりに大挙した。酔ってテンション高いから絡んでくるし、プリペイド携帯の買い方とかレアケースなことを英語で聞いてきたりするから、その時間は結構山場だった。でもブロンド美女がノーブラでドレス着てて乳が透けてた日の光景は、今もこの目に焼き付いている。

そのうち僕ら深夜バイトたちは彼女たちと少し話すようになり、黒服の兄さんとも顔見知りになった。黒服は冗談みたいな分厚い体格をしていて、見るからに堅気じゃないんだけど、その風貌に似合わずエロ漫画雑誌をよく買ってて興味深かった。

一度バイト仲間でそのパブに行ったこともあった。その時、彼女たちに寮に行ってみる?と誘われたんだけど、「やっぱ寮はダメ、マジで危ない」って言われたのめっちゃドキドキした。きっと寮に入ったら、男に飢えたロシアンたちに体中の精液という精液を抜かれるんだろう、とリアルハーレムを思い浮かべたんだけど、単に黒服に半殺しにされるという意味だったのかもしれない。

一度ヤクザ風の男に胸ぐら掴まれたこともあった。両替は断る決まりなのだが、断ったら威圧してきたので、僕も意地になり「両替してお釣りがなくなったら困るので…」と返したところ、男は2、30円の駄菓子を持ってきて一万円で購入。案外すんなり折れるんだな、とか思っていたらまた駄菓子と一万円を出し、「これをあと10回繰り返してやろうか⁉︎」って胸ぐら掴まれた。僕は言ってる意味がすぐに理解できなくて、チンピラの恫喝より自分の頭の悪さにショックを受けた記憶がある。

バイトの仲間内に1人、遊び人だけど優しい先輩がいて、辞めた直後みんなにマルチ商法みたいな話を持ちかけてきた時は衝撃だった。一口5万とかそんな額だったはず。まさか騙そうとするわけがない、と信じるぐらいに仲が良かった。でも怪しい話だから断った。でも、僕以外の何人かは金を渡してて、それも衝撃だった。案の定先輩は連絡が取れなくなったらしい。深く聞けなかった。

辞めて何年か後に店の前を通ったら、もう店はなくなっていた。